かどや ひでのり／あべ やすし編『識字の社会言語学』生活書院、2010年

文字をよみかきするということ──文字をよみかきできないひとびとにとって、文字はどのようにせまってくるものなのか？

「識字」「非識字」のなにが問題であり、なにをするべきなのか。識字問題の解決のために、ほんとうに必要なことはなにか。

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　必要なのは、文字をよみかきする能力を社会全体にひろめることではなく、字がよめなくとも文字情報にアクセスできる体制をととのえ、また意見や情報を発信する権利を保障することである。

2章「均質な文字社会という神話」104ページより

かいた ひと

• かどや ひでのり はじめに、第1章
  • 所属：津山工業高等専門学校
  • 専攻：歴史学／社会言語学
• あべ やすし 第2、3、7、8、9章
  • 所属：日本自立生活センター 登録介助者
  • 専攻：識字研究／障害学
  • 単著：『増補新版 ことばのバリアフリー　情報保障とコミュニケーションの障害学』生活書院、2023年
• 角知行（すみ ともゆき） 第4章
  • 所属：天理大学 人間学部
  • 専攻：識字研究／メディア論
  • 単著：『識字神話をよみとく―「識字率99％」の国・日本というイデオロギー』明石書店、2012年
  • 単著：『移民大国アメリカの言語サービス―多言語と〈やさしい英語〉をめぐる運動と政策』明石書店、2020年
• 鈴木理恵（すずき りえ） 第5章
  • 所属：広島大学大学院 教育学研究科
  • 専攻：日本教育史
• ふくむら しょうへい 第6章
  • 所属：青春学校スタッフ／北九州NPO研究交流会運営委員
  • 専攻：社会学

出版社：生活書院

• 『識字の社会言語学』のページ
• 生活書院 新刊案内

もくじ

「はじめに」（かどや ひでのり）

第1章「日本の識字運動再考」（かどや ひでのり）

1 はじめに──問題のありか

2 これまでの識字運動が内包する問題

2-1 「文字は空気」か？

2-2 かたられる「文字の価値」

2-3 「文字学習を目的としない」識字

2-4 識字と「感性」「人間的な感覚」の関係

2-5 「稚拙でよみにくい」筆跡をめぐって

2-6 非識字者の「神聖化」「タブー化」

3 識字運動に生じている混乱

4 日本語表記法の問題

5 「能力主義」という問題

5-1 識字と能力

5-2 「よりましな」能力主義

6 部落解放運動というあしかせ

7 緊急避難としての識字　つぎの段階の識字運動へ

第2章「均質な文字社会という神話──識字率から読書権へ」（あべ やすし）

1 はじめに

2 「日本の文字社会の特質」

3 識字率における漢字の位置づけ

4 識字能力／識字率をよみとく

4-1 「識字能力」の政治性

4-2 「識字率」をよみとく

4-3 識字率99％という神話

5 均質幻想のかげにあるもの

5-1 みえなくさせられる弱視者

5-2 日本語では読字障害が生じないのか

5-3 おしつけられる均質性

6 おわりに──識字率から読書権へ

第3章「てがき文字へのまなざし──文字とからだの多様性をめぐって」（あべ やすし）

1 はじめに

2 「文字はひとをあらわす」という社会的通念

2-1 筆跡による「性格診断」

2-2 ワープロの入門書にみられる文字観

3 ひだりききへのまなざし

3-1 「見えざる左手」

3-2 ひだりききを抑圧する文字文化

4 てさきが不器用なひとへのまなざし

4-1 てさきが器用なひとたち

4-2 「軽度発達障害」とはなにか

4-3 不器用なこどもにとってのてがき

4-4 医者のまなざし

4-5 教育者のまなざし

5 文字をかくということ／よむということ

5-1 ワープロ／パソコンの可能性

5-2 点字との比較

6 文字の規範をといなおす

6-1 漢字の筆順という規範

6-2 文字の規範の相対性

6-3 文字とからだの多様性

7 おわりに

第4章「識字率の神話──「日本人の読み書き能力調査」（1948）の再検証」（角知行）

1 はじめに

2 「48年調査」の概要

3 調査結果をめぐるふたつの解釈

4 ミニマム・リテラシー／機能的リテラシー／批判的リテラシー

5 「新聞をよむ」からみた「48年調査」

6 むすび

第5章「近世後期における読み書き能力の効用──手習塾分析を通して」（鈴木理恵）

1 はじめに

2 文字学習の状況

3 文字学習の内容と方法

4 文字学習の効用

5 おわりに

第6章「識字は個人の責任か？──識字運動でかたられてきたこと、かたられてこなかったこと」（ふくむら しょうへい）

1 はじめに

2 識字者による非識字者の想定

3 緊急の課題？

4 個人（個体）へなげこまれる問題

5 障害として識字をとらえる視点

6 キャッチアップ戦略

7 もっと単純な別のみち　自己否定の解消

8 パターナリズム

9 非識字者からそれをうけとる識字者へ（視点の転換）

10 さらに多様なかたりが可能になるような場へ

11 おわりに

第7章「識字問題の障害学──識字活動と公共図書館をむすぶ」（あべ やすし）

1 はじめに

2 よみかきの「自立」という能力主義

3 「できない」理由──視点をひっくりかえす

3-1 障害学の視点

3-2 「図書館利用に障害のある人々へのサービス」という視点

4 識字活動と公共図書館の接点

4-1 公共図書館の役割

4-2 図書館学と社会言語学、障害学、識字研究の接点

5 おわりに

第8章「識字のユニバーサルデザイン」（あべ やすし）

1 はじめに

2 「識字のバリア・フリー」論

3 表現形態（感覚モダリティ）の変換

4 ユニバーサルデザインの方向性

4-1 土台となる理念──「配慮の平等」

4-2 ユニバーサルデザインをおぎなう「ユニバーサルサービス」

5 識字のユニバーサルデザイン

5-1 出版、文字（書体）、表記、表現のユニバーサルデザイン

5-2 マルチメディア・デイジー

5-3 「やさしく読める本」（LLブック）

5-4 わかりやすい標識──ユニバーサルサイン

6 識字のユニバーサルサービス

6-1 公共図書館の文字情報サービス

6-2 自治体の言語サービス

6-3 「やさしい日本語」

6-4 地域における郵便局の役割──ひまわりサービス（高齢者宅への声かけ）

7 おわりに──社会全体の課題としての「情報のユニバーサルデザイン」

第9章「識字の社会言語学をよむ──あとがきにかえて」（あべ やすし）

1 読書案内

2 おわりに

「人間の安全保障と読み書き」

よみかきできなくても投票できるシステム

さくいん

年表

1948年：読み書き能力調査委員会による「日本人の読み書き能力調査」

1970年 6月：視覚障害者読書権保障協議会 結成

1980年：国際障害者年

1990年：国際識字年

2008年：教科書バリアフリー法

2010年 1月：著作権法改正

2010年 ：発達障害者に大学入試センター試験での特別措置が みとめられる

2010年：読書権保障協議会 結成

関連情報

• 書評、紹介記事など
  • 紹介：『月刊イオ』2011年2月号、46ページ
  • 「ブックガイド」：『出版ニュース』2233号
  • 書評：『ふぇみん』2951号
  • 書評：『図書新聞』3004号 評者：三村洋明（みむら ひろあき）「識字運動の抑圧性を超えてユニバーサルデザイン的な途を示す―益―不利益がある社会では「できないこと」が障害になる」
  • 紹介：『むすびめ2000（にせん）』74号、37ページ
  • 書評：『図書館雑誌』2011年5月号、310ページ。評者：野口武悟（のぐち たけのり）「図書館員の本棚 識字の社会言語学 かどやひでのり,あべやすし編」
  • 「近刊短評」：『ことばと社会』13号、283-287ページ。評者：安田敏朗（やすだ としあき）、砂野幸稔（すなの ゆきとし）、木村護郎クリストフ（きむら ごろうクリストフ）、ましこ・ひでのり、定松文（さだまつ あや）
  • 書評：『社会言語学』11号、239-245ページ。評者：冨田哲（とみた あきら）。 書評全文（PDFファイル）
  • 書評：「だれ／なんのための識字―パターナリズムをこえたユニバーサルデザイン／サポート（書評『識字の社会言語学』生活書院、2010年）」『解放社会学研究』25号、149-158ページ、2011年。評者：ましこ・ひでのり
• キーワード別 新着情報
• 「識字研究」
• 「社会言語学」
• 「障害学」
• 「読書権」
• 「図書館」
• 「情報保障」
• 「ユニバーサルデザイン」
• 関連リンク
  • 社会言語学 文献目録
  • 発達障害教育情報センター - 教科書バリアフリー法
  • 受験案内別冊 身体障害者等に係る受験特別措置申請用
  • 聴覚障害者大学教育支援プロジェクト
  • 「ＮＰＯ法人が代読・代筆サービス」 News i - TBSの動画ニュースサイト
• あたらしい読書案内
  • 金澤貴之（かなざわ たかゆき）／大杉豊（おおすぎ ゆたか）編『一歩進んだ聴覚障害学生支援──組織で支える』生活書院、2010年
  • 角谷敏夫（すみや としお）『刑務所の中の中学校』しなのき書房、2010年
  • 広瀬浩二郎（ひろせ こうじろう）編『万人のための点字力入門──さわる文字から、さわる文化へ』生活書院、2010年
  • 愼英弘（しん よんほん）『点字の市民権』生活書院、2010年
  • 田尻英三（たじり えいぞう）／大津由紀雄（おおつ ゆきお）編『言語政策を問う！』ひつじ書房、2010年
  • 柴田隆行（しばた たかゆき）／山下道輔（やました みちすけ）『ハンセン病図書館―歴史遺産を後世に』社会評論社、2011年
  • 井上智（いのうえ さとる）／井上賞子（いのうえ しょうこ）『読めなくても、書けなくても、勉強したい―ディスレクシアのオレなりの読み書き』ぶどう社、2012年
  • 小林卓（こばやし たく）／野口武悟（のぐち たけのり）編『図書館サービスの可能性: 利用に障害のある人々へのサービス　その動向と分析』日外アソシエーツ、2012年
  • 読書権保障協議会編『高齢者と障害者のための 読み書き（代読・代筆）情報支援員入門』小学館、2012年
  • 徐阿貴（そ あき）『在日朝鮮人女性による「下位の対抗的な公共圏」の形成―大阪の夜間中学を核とした運動』御茶の水書房、2012年
  • 田中望（たなか のぞみ）／春原憲一郎（はるはら けんいちろう）／山田泉（やまだ いずみ）編『生きる力をつちかう言葉―言語的マイノリティーが〈声を持つ〉ために』大修館書店、2012年
  • 砂野幸稔（すなの ゆきとし）編『多言語主義再考』三元社、2012年
  • 岩宮眞一郎（いわみや しんいちろう）『サイン音の科学―メッセージを伝える音のデザイン論』コロナ社、2012年
  • 韓星民（はん すんみん）『情報福祉論の新展開―視覚障害者用アシスティブ・テクノロジーの理論と応用』明石書店、2012年
  • 柏木敦（かしわぎ あつし）『日本近代就学慣行成立史研究』学文社、2012年
  • 佐々木倫子（ささき みちこ）編『ろう者から見た「多文化共生」―もうひとつの言語的マイノリティ』ココ出版、2012年
  • 平塚千尋（ひらつか ちひろ）『新版 災害情報とメディア』リベルタ出版、2012年
  • 南雲明彦（なぐも あきひこ）『LDは僕のID―字が読めないことで見えてくる風景』中央法規、2012年
  • 安田敏朗（やすだ としあき）『日本語学のまなざし』三元社、2012年
  • ましこ ひでのり編『ことば／権力／差別［新装版］―言語権からみた情報弱者の解放』三元社、2012年
  • 松原好次（まつばら こうじ）／山本忠之（やまもと ただゆき）編『言語と貧困―負の連鎖の中で生きる世界の言語的マイノリティ』明石書店、2012年
  • 中邑賢龍（なかむら けんりゅう）／福島智（ふくしま さとし）編『バリアフリー・コンフリクト―争われる身体と共生のゆくえ』東京大学出版会、2012年
  • 小林ソーデルマン淳子（こばやし そーでるまん じゅんこ）／吉田右子（よしだ ゆうこ）／和気尚美（わけ なおみ）『読書を支えるスウェーデンの公共図書館―文化・情報へのアクセスを保障する空間』新評論、2012年
  • 角知行（すみ ともゆき）『識字神話をよみとく―「識字率99％」の国・日本というイデオロギー』明石書店、2012年
  • 溝上智恵子（みぞうえ ちえこ）／呑海沙織（どんかい さおり）／綿抜豊昭（わたぬき とよあき）編『高齢社会につなぐ図書館の役割―高齢者の知的欲求と余暇を受け入れる試み』学文社、2012年
  • 茅島篤（かやしま あつし）編『日本語表記の新地平―漢字の未来・ローマ字の可能性』くろしお出版、2012年
  • 松本仁志（まつもと ひとし）『筆順のはなし』中公新書ラクレ、2012年
  • 河野俊寛（こうの としひろ）『読み書き障害のある子どもへのサポートQ&A』読書工房、2012年
  • 吉富志津代（よしとみ しづよ）『グローバル社会のコミュニティ防災―多文化共生のさきに』大阪大学出版会、2013年
  • マグヌスセン矢部直美（やべ なおみ）／吉田右子（よしだ ゆうこ）／和気尚美（わけ なおみ）『文化を育むノルウェーの図書館』新評論、2013年
  • ユニバーサルデザイン研究会 編『人間工学とユニバーサルデザイン新潮流』日本工業出版、2013年
  • 多言語化現象研究会編『多言語社会日本―その現状と課題』三元社、2013年
  • 庵功雄（いおり いさお）／イ ヨンスク／森篤嗣（もり あつし）編『「やさしい日本語」は何を目指すか―多文化共生社会を実現するために』ココ出版、2013年
  • 日本盲人社会福祉施設協議会情報サービス部会 編『高齢者と障害者のための読み書き支援―「見る資料」が利用できない人への代読・代筆』小学館、2014年
  • 佐々木倫子（ささき みちこ）編『マイノリティの社会参加―障害者と多様なリテラシー』くろしお出版、2014年
  • 高田智和（たかだ ともかず）／横山詔一（よこやま しょういち）編『日本語文字・表記の難しさとおもしろさ』彩流社、2014年
  • 広瀬洋子（ひろせ ようこ）／関根千佳（せきね ちか）編『情報社会のユニバーサルデザイン』放送大学教育振興、2014年
  • フロリアン・クルマス（斎藤伸治（さいとう しんじ）訳）『文字の言語学―現代文字論入門』大修館書店、2014年
  • 和田敦彦（わだ あつひこ）『読書の歴史を問う―書物と読者の近代』笠間書院、2014年
  • 村越愛策（むらこし あいさく）『絵で表す言葉の世界―ピクトグラムは語る』交通新聞社、2014年
  • 嶺重慎（みねしげ しん）／広瀬浩二郎（ひろせ こうじろう）編『知のバリアフリー―「障害」で学びを拡げる』京都大学学術出版会、2014年
  • 梅尾朱美（うめお あけみ）『権利の芽吹きは足もとに―あたりまえに生きていくための視覚障害者運動』かもがわ出版、2014年
  • 宋恵媛（そん へうぉん）『「在日朝鮮人文学史」のために―声なき声のポリフォニー』岩波書店、2014年
  • なかの まき『日本語点字のかなづかいの歴史的研究―日本語文とは漢字かなまじり文のことなのか』三元社、2015年
  • 義永美央子（よしなが みおこ）／山下仁（やました ひとし）編『ことばの「やさしさ」とは何か―批判的社会言語学からのアプローチ』三元社、2015年
  • 池谷のぞみ（いけたに のぞみ）ほか編『図書館は市民と本・情報をむすぶ』勁草書房、2015年
  • 佐野直子（さの なおこ）『社会言語学のまなざし』三元社、2015年
  • 山岸順一（やまぎし じゅんいち）ほか『おしゃべりなコンピュータ 音声合成技術の現在と未来』丸善出版、2015年
  • 東 自由里（ひがし じゆり）／進藤修一（しんどう しゅういち）『移民都市の苦悩と挑戦―ニューヨークとフランクフルト』晃洋書房、2015年
  • 丸山正樹（まるやま まさき）『デフ・ヴォイス―法廷の手話通訳士』文春文庫、2015年
  • 竹中浩（たけなか ゆたか）編『言葉の壁を越える―東アジアの国際理解と法』大阪大学出版会、2015年
  • 野口武悟（のぐち たけのり）／成松一郎（なりまつ いちろう）編『多様性と出会う学校図書館―一人ひとりの自立を支える合理的配慮へのアプローチ』読書工房、2015年
  • 森田昭二（もりた しょうじ）『盲人福祉の歴史―近代日本の先覚者たちの思想と源流』明石書店、2015年
  • 近藤武夫（こんどう たけお）『学校でのICT利用による読み書き支援―合理的配慮のための具体的な実践』金子書房、2016年
  • 安田敏朗（やすだ としあき）『漢字廃止の思想史』平凡社、2016年
  • 岩田一成（いわた かずなり）『読み手に伝わる公用文―〈やさしい日本語〉の視点から』大修館書店、2016年
  • 庵功雄（いおり いさお）『やさしい日本語―多文化共生社会へ』岩波新書、2016年
  • 山口真也（やまぐち しんや）『図書館ノート―沖縄から「図書館の自由」を考える』教育史料出版会、2016年
  • 野口武悟（のぐち たけのり）／植村八潮（うえむら やしお）編『図書館のアクセシビリティ―「合理的配慮」の提供へ向けて』樹村房、2016年
  • 岩槻知也（いわつき ともや）編『若者と学習支援―リテラシーを育む基礎教育の保障に向けて』明石書店、2016年
  • 日向野 和男（ひがの かずお）『重度障害者用 意思伝達装置操作スイッチ 適合マニュアル』三輪書店、2016年
  • 野村雅昭（のむら まさあき）／木村義之（きむら よしゆき）編『わかりやすい日本語』くろしお出版、2016年
  • 森壮也（もり そうや）／佐々木倫子（ささき みちこ）編『手話を言語と言うのなら』ひつじ書房、2016年
  • パップ、リサ／菊田まりこ（きくた まりこ）訳『わたしのそばできいていて』WAVE出版、2016年
  • 松原聡（まつばら さとし）編『電子書籍アクセシビリティの研究―視覚障害者等への対応からユニバーサルデザインへ』東洋大学出版会、2017年
  • クァク ジョンナン『日本手話とろう教育―日本語能力主義をこえて』生活書院、2017年
  • アンガー、マーシャル J. ／茅島篤（かやしま あつし）／高取由紀（たかとり ゆき）編『国際化時代の日本語を考える―二表記社会への展望』くろしお出版、2017年
  • 崔南龍（チェ ナムヨン）『一枚の切符―あるハンセン病者のいのちの綴り方』みすず書房、2017年
  • 逸村裕（いつむら ひろし）ほか編『図書館情報学を学ぶ人のために』世界思想社、2017年
  • 斉藤くるみ（さいとう くるみ）編『手話による教養大学の挑戦―ろう者が教え、ろう者が学ぶ』ミネルヴァ書房、2017年
  • 中村春作（なかむら しゅんさく）『思想史のなかの日本語―訓読・翻訳・国語』勉誠出版、2017年
  • 新保信長（しんぼ のぶなが）『字が汚い！』文藝春秋、2017年
  • 愛本みずほ（あいもと みずほ）『ぼくの素晴らしい人生』講談社、2017年から（全5巻）
  • 千葉リョウコ（ちば りょうこ）『うちの子は字が書けない―発達性読み書き障害の息子がいます』（1巻）ポプラ社、2017年
  • 本田弘之（ほんだ ひろゆき）／岩田一成（いわた かずなり）／倉林秀男（くらばやし ひでお）『街の公共サインを点検する―外国人にはどう見えるか』大修館書店、2017年
  • 山根実紀（やまね みき）『オモニがうたう竹田の子守唄―在日朝鮮人女性の学びとポスト植民地問題』インパクト出版会、2017年
  • かどや ひでのり／ましこ ひでのり編『行動する社会言語学―ことば／権力／差別II』三元社、2017年
  • 牧野綾（まきの あや）編 『読みたいのに読めない君へ，届けマルチメディアDAISY』日本図書館協会、2018年
  • 中島武史（なかしま たけし）『ろう教育と「ことば」の社会言語学―手話・英語・日本語リテラシー』生活書院、2018年
  • 川村肇（かわむら はじめ）『読み書きは人の生き方をどう変えた？』2018年、清水書院
  • 打浪文子（うちなみ あやこ）『知的障害のある人たちと「ことば」―「わかりやすさ」と情報保障・合理的配慮』生活書院、2018年
  • 峯真依子（みね まいこ）『奴隷の文学誌―声と文字の相克をたどる』青弓社、2018年
  • 浅野敏彦（あさの としひこ）『近代のなかの漢語』和泉書院、2019年
  • 康潤伊（かん ゆに）ほか編『わたしもじだいのいちぶです―川崎桜本・ハルモニたちがつづった生活史』日本評論社、2019年
  • 庵功雄（いおり いさお）ほか編『〈やさしい日本語〉と多文化共生』ココ出版、2019年
  • 辻井正次（つじい まさつぐ）ほか『発達性協調運動障害［DCD］ 不器用さのある子どもの理解と支援』金子書房、2019年
  • 河野俊寛（こうの としひろ） 『タブレットPCを学習サポートに使うためのQ＆A』明治図書、2019年
  • 中邑賢龍（なかむら けんりゅう）／近藤武夫（こんどう たけお）監修『発達障害の子を育てる本 スマホ・タブレット活用編』講談社、2019年
  • 品川裕香（しながわ ゆか）『怠けてなんかない！ サードシーズン 読む書く記憶するのが苦手な子どもたちが英語を学ぶとき』岩崎書店、2020年
  • 川島秀一（かわしま しゅういち）『「本読み」の民俗誌―交叉する文字と語り』勉誠出版、2020年
  • 岸博実（きし ひろみ）『盲教育史の手ざわり―「人間の尊厳」を求めて』小さ子社、2020年
  • 日本図書館協会障害者サービス委員会／著作権委員会編『障害者サービスと著作権法 第2版』日本図書館協会、2021年
  • 洪郁如（コウ イクジョ）『誰の日本時代―ジェンダー・階層・帝国の台湾史』法政大学出版局、2021年
  • 中邑賢龍（なかむら けんりゅう）『どの子も違う』中公新書ラクレ、2021年
  • 大重史朗（おおしげ ふみお）『多文化共生と夜間中学―在留外国人の教育課題』揺籃社、2021年
  • 金文京（きん ぶんきょう）編『漢字を使った文化はどう広がっていたのか―東アジアの漢字漢文文化圏』文学通信、2021年
  • 河村和徳（かわむら かずのり）『電子投票と日本の選挙ガバナンス―デジタル社会における投票権保障』慶應義塾大学出版会、2021年
  • 日経コンピュータ『なぜデジタル政府は失敗し続けるのか―消えた年金からコロナ対策まで』日経BP、2021年
  • 野口武悟（のぐち たけのり）／植村八潮（うえむら やしお）編『改訂 図書館のアクセシビリティ―「合理的配慮」の提供へ向けて』樹村房、2021年
  • 下絵津子（しも えつこ）『多言語教育に揺れる近代日本―「一外国語主義」浸透の歴史』東信堂、2022年
  • 和気尚美（わけ なおみ）『越境を経験する―デンマーク公共図書館と移民サービス』松籟社、2022年
  • 相関図書館学方法論研究会編『公立図書館の思想・実践・歴史』松籟社、2022年
  • 齋藤ひろみ（さいとう ひろみ）編『外国人の子どもへの学習支援』金子書房、2022年
  • 江口怜（えぐち さとし）『戦後日本の夜間中学―周縁の義務教育史』東京大学出版会、2022年
  • 中村満紀男（なかむら まきお）『日本統治下の台湾と朝鮮における特殊教育―発展と停滞の諸相』明石書店、2022年
  • 李正連（イ ジョンヨン）『植民地朝鮮における不就学者の学び―夜学経験者のオーラル・ヒストリーをもとに』博英社、2022年
  • 河野俊寛（こうの としひろ）／平林ルミ（ひらばやし るみ）『読み書き障害（ディスレクシア）のある人へのサポート入門』読書工房、2022年
  • 橋本洋輔（はしもと ようすけ）日本語教育のユニバーサルデザイン―読み書き困難への対応から考えるwebjapanese、2022年
  • 豊田恭子（とよだ きょうこ）『闘う図書館─アメリカのライブラリアンシップ』筑摩書房、2023年
  • 庵功雄（いおり いさお）編 『「日本人の日本語」を考える―プレイン・ランゲージをめぐって』丸善出版、2022年
  • 尾山慎（おやま しん）『日本語の文字と表記―学びとその方法』花鳥社、2022年
  • 中森誉之（なかもり たかゆき）『デジタル世界の外国語』開拓社、2022年
  • 吉田真悟（よしだ しんご）『台湾語と文字の社会言語学―記述的ダイグラフィア研究の試み』三元社、2023年
  • 高田裕美（たかた ゆみ）『奇跡のフォント 教科書が読めない子どもを知って―UDデジタル教科書体開発物語』時事通信出版局、2023年
  • 伊藤芳浩（いとう よしひろ）『マイノリティ・マーケティング─少数者が社会を変える』ちくま新書、2023年
  • 菊澤律子（きくさわ りつこ）／吉岡乾（よしおか のぼる）編『しゃべるヒト―ことばの不思議を科学する』文理閣、2023年
  • 国立アイヌ民族博物館編『ウアイヌコロ コタン アカラ　ウポポイのことばと歴史』国書刊行会、2023年
  • 田村美由紀（たむら みゆき）『口述筆記する文学―書くことの代行とジェンダー』名古屋大学出版会、2023年
  • 渡部圭一（わたなべ けいいち）『読み書きの民俗学』吉川弘文館、2023年
  • 八鍬友広（やくわ ともひろ）『読み書きの日本史』岩波書店、2023年
  • 山田健司（やまだ けんじ）／小林真生（こばやし まさお）編『新型コロナパンデミック下の医療と移民―情報・保健・医療サービス』明石書店、2023年
  • 野口武悟（のぐち たけのり）『読書バリアフリーの世界―大活字本と電子書籍の普及と活用』三和書籍、2023年
  • 読書工房編『読書バリアフリー―見つけよう！自分にあった読書のカタチ』国土社、2023年
  • 佐野愛子（さの あいこ）ほか編『日本手話で学びたい！』ひつじ書房、2023年
  • 野口晃菜（のぐち あきな）／田中裕一（たなか ゆういち）編『LDの子が見つけたこんな勉強法―「学び方」はひとつじゃない！』合同出版、2023年
  • 菊田史子（きくた ふみこ）／河野俊寛（こうの としひろ）『読み書き困難のある子どもたちへの支援―子どもとICTをつなぐKIKUTAメソッド』金子書房、2023年
  • デニス・ダンカン（小野木明恵（おのき あきえ）訳）『索引　〜の歴史―書物史を変えた大発明』光文社、2023年
  • 佐藤冬樹（さとう ふゆき）『関東大震災と民衆犯罪―立件された一一四件の記録から』筑摩書房、2023年
  • 郭基煥（カク キファン）『災害と外国人犯罪流言 関東大震災から東日本大震災まで』松籟社、2023年
  • 吉富志津代（よしとみ しづよ）監修／特定非営利活動法人多言語センターFACIL編『ソーシャルビジネスで拓く多文化社会―多言語センターFACIL・24年の挑戦』明石書店、2023年
  • 大路直哉（おおじ なおや）『左利きの言い分―右利きと左利きが共感する社会へ』PHP研究所、2023年
  • 中新井澪子（なかあらい れいこ）『かかわりの手がかりをさぐる―地域にくらす知的障害・自閉の人たちのそばで』生活書院、2023年
  • あべ・やすし『増補新版ことばのバリアフリー―情報保障とコミュニケーションの障害学』生活書院、2023年
  • 阿部治子（あべ はるこ）／加藤佳代（かとう かよ）／新居みどり（にい みどり）編『図書館員のための「やさしい日本語」』日本図書館協会、2023年
  • 中津真美（なかつ まみ）『コーダ―きこえない親の通訳を担う子どもたち』金子書房、2023年
  • 福村真紀子（ふくむら まきこ）『結婚移住女性のエスノグラフィー―地域日本語教育の新しい在り方』早稲田大学出版部、2023年
  • 瀬尾匡輝（せお まさき）／瀬尾悠希子（せお まきこ）編『ケースで考える！ 誰も教えてくれない日本語教育の現場』ココ出版、2023年
  • 村田晶子（むらた あきこ）／神吉宇一（かみよし ういち）編『日本語学習は本当に必要か―多様な現場の葛藤とことばの教育』明石書店、2024年
  • 澁谷智子（しぶや ともこ）編『コーダ 私たちの多様な語り 聞こえない親と聞こえる子どもとまわりの人々』生活書院、2024年
  • 堀川諭（ほりかわ さとし）『知的障害者と「わかりやすい選挙」―新しい権利保障としての「狛江モデル」構築の軌跡』生活書院、2024年
  • 『社会言語学』10号、2010年
  • 『社会言語学』別冊1号（「情報弱者のかかえる諸問題の発見とメディアのユニバーサル・デザインのための基礎研究」）、2011年
  • 『社会言語学』11号、2011年
  • 『社会言語学』12号、2012年
  • 『社会言語学』13号、2013年
  • 『社会言語学』14号、2014年
  • 『社会言語学』15号、2015年
  • 『社会言語学』16号、2016年
  • 『社会言語学』別冊2号（「情報弱者むけユニバーサル・デザイン具体化のための基礎的研究」）、2016年
  • 『社会言語学』17号、2017年
  • 『社会言語学』18号、2018年
  • 『社会言語学』19号、2019年
  • 『社会言語学』20号、2020年
  • 『社会言語学』別冊3号（「言語権論の展開に関する総合的研究」）、2020年
  • 『部落解放』特集「おとなの学び・識字」2010年5月号
  • 『部落解放』特集「「発達障害」のいま」2010年10月号
  • 『みんなの図書館』特集「活用しよう！障害者サービス周辺情報」2010年9月号
  • 『大阪府立図書館紀要』特集「大阪府立図書館の障がい者支援サービスー歴史・現在」40号、2011年
  • 『現代の図書館』特集「図書館における全文テキストデータの可能性について」2011年6月号
  • 『みんなの図書館』特集「障害者サービスは今」2011年8月号
  • 『解放教育』特集「識字・日本語学習の課題」2011年9月号
  • 『部落解放研究』特集「全国の識字学級実態調査結果」2011年192号
  • 『ノーマライゼーション』特集「ユニバーサルデザインを考える」2011年12月号
  • 『部落解放』特集「「しきじ」のいまとこれから」2012年5月号
  • 『情報の科学と技術』特集「情報サービスとユニバーサルデザイン」62(5)、2012年
  • 『月刊ノーマライゼーション』特集「情報アクセスとコミュニケーション保障」2012年6月号
  • 『ことばと社会』特集「リテラシー再考」14号、2012年
  • 『現代の図書館』特集「マイノリティサービス―社会的包摂と多様性」50巻3号、2012年
  • 『学校図書館』特集「バリアフリー資料の活用」2012年9月号
  • 『こどもの図書館』特集「すべての子どもに読書の喜びを」2012年11月号
  • 『新聞技術』特集「見やすく読みやすい紙面作り」2013年第2号
  • 『医学と教育』特集1「「読み書きが苦手な子」の理解と支援」2013年5月号
  • 『部落解放研究』特集「困難を抱える若年者のリテラシーとその支援」199号、2013年
  • 『部落解放』特集「識字・日本語学習運動をめぐるこれから」2013年12月号
  • 『ことばと文字』2014年創刊
  • 『日本語学』特集「福祉の言語学」2014年9月号
  • 『アジ研ワールド・トレンド』特集「図書館と障害者サービス―情報アクセシビリティの向上」2015年4月号（No.234）
  • 『αシノドス』特集「情報のバリアフリー」180号（2015年9月15日）
  • 『ことばと文字』特集「「やさしい日本語」の研究動向と日本語教育の新展開」4号、2015年
  • 『月刊ノーマライゼーション』特集「コミュニケーション支援の最前線」2015年10月号
  • 『こころの科学』特集「学習障害を支援する」2016年5月号
  • 『難病と在宅ケア』特集「筋神経系疾患のコミュニケーション支援の実際」2016年2月号
  • 『月刊ノーマライゼーション』特集「コミュニケーション支援機器」2016年4月号
  • 『リハビリテーション研究』特集「障害者権利条約による手話の復権に向けて」167号、2016年
  • 『部落解放研究』特集「識字・基礎教育保障の動向と課題」205号、2016年
  • 『基礎教育保障学研究』2017年創刊
  • 『ひょうご部落解放』特集「兵庫の識字・夜間中学校・日本語学習」165・166号、2017年
  • 『社会言語科学』特集「日本語と日本社会をめぐる言語政策・言語計画」22(1)、2019年
  • 『新ノーマライゼーション』特集「テクノロジーの進歩とコミュニケーション支援機器」2019年10月号
  • 『図書館雑誌』特集「読書バリアフリー法と図書館―一歩を踏み出す前に」114(4)、2020年
  • 『部落解放』特集「日本語・識字教育―同化主義を問う」2020年8月号
  • 『教育と医学』特集「読み書き支援の最前線―そのメカニズムと難しさ」2020年9・10月号
  • 『ことばと社会』特集「〈からだ〉のことを伝える〈ことば〉」22号、2020年
  • 『新ノーマライゼーション』特集「電話リレーサービスに期待すること」2020年11月号
  • 『情報の科学と技術』特集「色彩による情報提供」71(3)、2021年
  • 『部落解放』特集「夜間中学校のこれまで・いま・これから」2021年8月号
  • 『現代の図書館』特集「文字・フォント・タイポグラフィ」59巻2号、2021年
  • 『部落解放研究』特集「識字運動をめぐる「人権」対「新自由主義」」215号、2021年
  • 『部落解放』特集「「識字・水平社100年宣言」をめざして」2022年12月号
  • 『基礎教育保障学研究』特集「リテラシー調査の意義と課題」6巻、2022年
  • 『専門図書館』特集「社会問題と図書館」313号、2023年
  • 『ことばと社会』特集「ことばをめぐる包摂と排除」25号、2023年

2010年 12月14日から

あべ やすし（ABE Yasusi）

あべ・やすしのページ（文字文化、日本語表記について）